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コース1)駅から「お宮の松」までのレトロな旅館、ホテル、別荘と廃墟ツアー

駅前ロータリーの奥から県道103号に抜けて右折すると、立寄り専門の共同温泉施設「熱海駅前温泉浴場」がある。目印は溶岩。昭和22年開業で、改装後40年は経過している。内湯のみでリーズナブルな価格が魅力だが、休憩室がないのと14時から営業ということに注意。

ここを下っていくと、廃業した遊技場(アナログのゲームセンター)など、閉鎖された店舗が随所に見られる。

Jeff Rasley

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熱海駅前温泉浴場と、「スマートボール」の響きが懐かしい遊技場跡

県道103号を進むと、通りの左側に木造の旅館が竜宮閣と三景荘が2軒並んでいる。数度の大火に見舞われた熱海では木造旅館は貴重で、海沿いの温泉街では皆無であり、駅前のこの2軒と海に向かう途中に2軒を残すのみ。

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駅の近くの木造旅館2軒(左) 竜宮閣は戦前の建物

海岸に向かう途中の木造の「福島旅館」(右)立寄り湯はここが最安。玄関左の2階建ての建物は1925(大正14)年頃の築だとか

左に下る階段を降りていくと、さらにレトロ感が増していく。路地には、かつての別荘や小さな旅館が多くあったことが伝わってくる。

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温泉の汲み上げ施設がいかにも熱海らしい路地の階段

階段は、海岸に続く近道となっているが、分かりにくい道のため散策していると迷子になったと勘違いされ、住人に声をよくかけられる。

ここにまだ新しい旅館の廃墟がある。おそらくはリーマンショックかサブプライムローン以降の廃業かと。内装業者が入っていたので、居抜きで再開する模様。

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まだ新しい廃業した旅館 むしろ左隣の温泉汲み上げ施設のレトロ感に圧倒される

この一帯は、閑静地域で小規模な旅館が残っている。東に向かう道を進むと、見立派な門構えの木造別荘の廃墟が見える。駅から5、6分のアクセスの良さと、屋敷と庭の広さから相当な資産家の別荘だったと思われる。

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門は朽ちていないが、雨戸を見ると廃屋だとよく分かる

階段を海側に下っていくと、右手に広い空き地と、真新しいリゾートマンションが見える。ここもかつてのホテルの跡地である。

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空き地と新築リゾートマンションの対比は今の熱海の象徴(左)

古い温泉汲み上げ施設を残すのは、温泉付きマンションにするため(右)

そのまま階段を下って行くと「お宮の松」に出る。海岸の手前で急に視界が広がる。この辺りは巨大ホテルが複数あった一等地だったが、バブルの崩壊で軒並み廃業している。その1つがここ旧「熱海グランドホテル」で、今は駐車場として一部が整備されているが、まだコンクリの壁が残っている。ここだけ見ると、まるで空爆を受けた中東地区のよう。ここも2018年夏から工事計画が持ち上がり、廃墟を見られるのもあとわずかとなった。

その西側に「つるやホテル」がかつてあり、現在その跡地にリゾート施設を整備中だが、デベロッパーが倒産し建築途中のまま約10年放置されていた物件である。

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「つるやホテル」の廃墟

海岸道路を東に出て熱海港の正面に目をやると、工事用の鋼鉄のフェンスが見える。ここも巨大ホテル「熱海海浜ホテル」の跡地で、バブルがはじけて廃業してから長年放置されたままになっていたが、2016年から解体が始まっている。

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「熱海海浜ホテル」の廃墟

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